『源氏物语』研究——「かをり」表现と薫群の人物造型にっぃての考察

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『源氏物語』全篇にわたって、「かをり」表現を調べてみると、物語に描かれた自然風物から宮廷行事など、場面ごとでの利用だけではなく、当時の人々の精神内に浸透していた仏教思想と繋がっているものも随所に見られる。特に、物語後半に入ると、「かをり」を中心にした喚覚表現が一層頻繁に出現し、人物造型までに関わって使われるに至っている。   生まれつき芳香が身に備わっている薫君、そして、彼の生得の香りに対抗し、人工的な香料に夢中になっている匂宮、香りが人物の個性を表して、物語の展開においても重大な役割を果たしている。そのため、物語を読んでいく上で、香りは無視できない存在となっているのである。   薫君の造型においては、香りの特殊な役割が一層顕著に廃現する。体香が周りの人の薫君に対する評価を左右し、薫君自身の行動をコントロールしているのは、物語の中に描かれている通りである。一方、彼の人物造型についての現在までの各種の論考を概観してみると、研究者それぞれに、「道心」や「俗物性」などのような代表的な性質に注目している。そして、それらの性質、薫君の深層を構成している要素が「かをり」表現によって具現され、明らかにされるのではないかとも指摘されている。   つまり、観念性の強い、理解しにくい複雑な人物だと評される薫君の人物像を具体化、立体化させるためには、何らかの補助が必要とされているのであり、そこに、薫君の香りが重要な機能としてあげられているのである。つまり、香りは薫君の最も顕著、かつ具体的な特徴として、物語展開の鍵となっている作用を担っているのである。そこで、本論文では、香りの役割を人物理解のための重要な手がかりの一つであると想定し、その究明を目的とすることにした。   本論文では、岡崎義恵氏と鈴木日出男氏と両氏の論考から刺激を受け、物語の主題(物語の担う宗教課題)という視点から薫君の造型における道心の要因を読み解いてみた。その際、先の吉岡氏の薫君が「現実喪失者」であるという論考をふまえ、それとともに、本論文の主な研究課題として、薫像に賦与された「香り」という要素との関連性に注目しながら、考察を進めたい。  
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