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明治維新以後、日本は封建的な国家から資本主義国へ転換した。文明開化の政策で、たくさんの西洋の新しいものが日本に伝えられてきた。物質文明の発達とともに、たくさんのマイナス面も出てきた。作家の宮澤賢治はちょうど明治後半に生まれた。 宮澤賢治は日本のよく知られている童話作家である。わずかの37の年で有名な童話作品をたくさん残した。賢治が生活した時代はちょうど日本の文明開化の時期であったから、彼の思想には東洋と西洋の異色文化の影響を受けながら、日本式の近代化への批判も見られる。そして、その批判は文学作品に託して巧みに表現されていて、思想化している。『注文の多い料理店』は宮澤賢治の代表作品で、文明批判の表現が多く見られる。本論文は『注文の多い料理店』を研究対象として、宮澤賢治文学における文明批判の表現を分析してその特徴や成因を探求した。 『注文の多い料理店』という童話作品は宮澤賢治が家出の後、約七ヶ月の滞京生活を切り上げて帰宅して書いたものである。宮澤賢治の都市生活体験と自身の宗教信仰をネタにして、創作した作品だといわれる。この作品には、賢治の自然環境観や人間性への批判がはっきり現れ、痛烈な風刺精神に富んでいる。いつ読んでも常に新たな意味が湧いて来る。 以上の研究趣旨のもと、本論文は次の三つの部分で研究作業を展開した。 第一部分は研究の動機、目的、意義と研究内容および国内外の先行研究、新しい視点と難しさを説明した。第二部分は本論で、第1章、第2章、第3章と第4章から構成されている。日本近代文学における文明批判の概観をしたうえ、『注文の多い料理店』を巡って、賢治作品における文明批判の表現及びその特徴を分析し、その文明批判精神の形成要因を指摘した。第三部分は結論と今後の課題で、『注文の多い料理店』を代表とした童話作品を研究することを通じて、賢治文学における風刺意義を発掘し、その文明批判を自分なりに解明した。